食事について Vol.1

初の投稿となる今回は、「子どもの食事」について書いてみたいと思います。

野菜が苦手な子、魚や肉が苦手な子、噛む力が弱く吐き出してしまう子など、保育園の昼食では日常的な場面のひとつです。保育士はプロだから苦手な食材も食べさせるのが上手だ!と思われる方もいると思いますが、それは勘違いです。一人ひとりどう関われば苦手な食材も食べてくれるのか、美味しく楽しく食べられるのか、日々悩みながら介助しています。

例えば、家でトマトを食べない子は保育園でも食べません。保育園で栄養バランスの取れた食事を食べているから、家ではご飯とお味噌汁、納豆でも良いとは言えません。幼児食で大切なことは、食べる/食べないに関わらず、ご飯とお味噌汁、魚や肉のメインと野菜の副菜を出すことです。苦手な食材も、保護者が美味しそうに食べていれば「食べてみようかな」と子どもが思うこともあります。食卓に出ていなければ、そのきっかけすらありません。子どもは親を見て育ちます。

体が作られる時期に必要な栄養素を摂取できないことで起こりうる弊害は、今ではなく数年後にやってきます。引きこもりやうつ傾向にある子どもの朝ごはんは、白米よりパン食(特に菓子パン)が多いとの報告も出ています。子どものおやつと大人のおやつでは意味合いが違います。子どものおやつは第4の食事であり、大人のおやつは嗜好品です。スナック菓子は別名「エンプティフード」と呼ばれ、栄養素のない「からっぽ」の食べ物だと言われています。また、ジュース類にはぶどう糖果糖液等の人工的に作った砂糖よりも甘く常習性になりやすい物質が多量に含まれています。

食生活が大切なことは理解しているけど、実際に忙しい朝や仕事から帰ってからバランスの良い食事を準備することは、時間的にも肉体的にも辛いものです。私は、ミニトマトを1つや、まとめて茹でておいたブロッコリーを1房添えていました。今日のご飯は全体的に茶色っぽいと感じたら、明日は緑を増やそうかなと思ったり、3~4日間を1クールとして考え、その中で栄養バランスや色どりなどができていれば良しとしていました。

毎日違う食材やメニューである必要はないと思います。食パンならチーズを乗せてみる、ご飯ならしらすをかけてみるなど、少しだけ添えることからはじめ、お子さん(大人も)の食生活を見直すきっかけとしてみてはいかがでしょうか?

 


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トータス保育園 足立区南花畑

看護師 るみ先生