少し様変わりした令和3年度の保育業界

令和2年度はコロナ一色の一年でした。
保育業界も4月・5月は休園もしくは縮小開園をした保育園も多くあったと聞きます。
そして緊急事態宣言が明けた後も、コロナは落ち着きを見せず、結局コロナに1年振り回されました。
そんな影響もあってか、令和3年度の前年と比べると少し様子が違うスタートとなったようです。
というのは・・・・。

都内では0歳児の定員割れが目立つようになりました。これにはいくつかの要因があると考えます。

  1. 冒頭に書いたコロナの影響。コロナが心配、コロナによりテレワークが浸透したなどの影響で、月齢の低い0歳児から保育園にお子さまを預けるニーズが減少した。
  2. 企業が育児休暇をきちんと取得させるようになった。その影響は顕著で、今では1歳児クラスの入園が一番激戦です。
  3. 企業主導型保育所の増加。今まで認可外保育施設(どこからも補助を受けていない)は、新しくできることも多く見受けられましたが、補助がないので経営は厳しく、閉園する認可外保育施設も多くありました。その為認可外保育施設が劇的に増えるという現象はありませんでした(東京都の認証保育などは、補助があり市区町村が調整して開園させてきた)。
    しかし企業主導型保育所は補助があるため安定した経営ができ、その上市区町村の調整とは無関係に設立されたので(設置者が好きな場所に開園)、市区町村にとっては思わぬ形で待機児童解消に近付いたといえるのではないでしょうか。

昨年あたりから、都内でも市区町村による新規事業者の公募(新しい保育園を作るための事業者の募集)は鈍化していました。その動きは今年はさらに強まるでしょう。

一方、企業主導型保育事業は、今年度も新規募集が行われています(詳しくはこちら)。しかし昨年と比べると募集定員は少なく、条件も厳しくなっているようです。やはり新規に保育園を作るニーズは確実に減ってきていると言えそうです。

保活をしている方にとっては、保育園選びがしやすくなるのは歓迎するところだと思いますが、保育事業者にとっては、定員割れは安定した経営を続けていく上では懸念材料となります。

少し昨年とは様相が異なる保育業界。これからどのようになっていくのでしょうか?
コロナが落ち着いたら元に戻るのか、それとも・・・・。

 


株式会社チャイルドケアサポート
(文責:おさむ)